ローマ人の物語(危機と克服)より

遅まきながら、ローマ人の物語を読んでいる。
この本は、塩野 七生さんが、ローマに住み続け、10数年来書き続けている本だ。

その中の、今は「危機と克服(上)(中)(下)」を読んでいる。

何気なく手に取った本なんだけど、その中に「なるほどぉ」と思える箇所がとにかく多い。

当然現代からは、過去の歴史的資料などを参考にしながら、当時のことを書かなければならないのだけど、
塩野さんの想像力がこの本にこれだけの意味の厚みを持たせ、これだけの有名シリーズに押し上げたんだろうなぁと思う。

まだ「上」の途中なんだけど、このローマ人の物語全シリーズ間違いなく面白いと思う。
歴史から学ぶことはとっても多いと思うが、これだけ大きく長く続いた帝国を題材に、
会社などをオーバーラップさせて見ていくと、それはそれでとても面白いかもしれない。
とっても参考になることが多く有りそうです。

・平凡な資質の持ち主は、本能的に自分よりも優れた資質の持ち主を避ける。
 自分にない才能や資質を迎え入れることで、自分自身の立場を強化することが大事。

・中間と下部がダメになったら、いかに上部が頑張ろうと何をやろうとダメだ。
 反対に、中間と下部が十分機能していてれば、少しばかりお間ならば
 上層部の抗争で生まれた弊害も吸収可能。

・すべてが予定通り進まなければ効果をあげられない戦略は元々立てない。

・人間が人間を裏切るのは、恐怖よりも軽蔑によってである。

・内戦では敗軍の兵士たちの処遇を決して忘れない。

などなど。

今読んでいるのはこちら。
ローマ人の物語〈21〉危機と克服〈上〉

ローマ人の物語〈22〉危機と克服〈中〉

ローマ人の物語〈23〉危機と克服〈下〉